むし歯治療
むし歯治療
口の中の細菌数は10兆個以上といわれ、私たちがよく耳にするむし歯の原因となる代表的な細菌がミュータンス菌です。ミュータンス菌は飲食物の糖分を摂取・分解して酸を作り出します。この酸によって歯の表面から少しずつが溶かされます。ですが、人の唾液に含まれる物質により緩衝され、溶かされた歯面は修復されます。糖分の摂取が頻繁であったり歯の停滞時間が長かったりすると、酸の緩衝や修復が追いつかず、歯が溶けた状態が続きむし歯となります。
初期のむし歯は痛みを伴わないため、知らずと悪化し、やがて痛みを伴うようになります。検診で発見することは多々あります。早い段階でむし歯の進行を抑えることはとても重要です。初期段階では、比較的簡単な処置で治癒します。むし歯かもしれないと思ったらお早めに受診ください。
むし歯は、いくつかの要因が重なってできてきます。
【歯質】+【糖分】+【細菌】+【時間】
前3つの要因が揃い、それに晒されている時間が長ければ長いほどむし歯になりやすくなります。
要観察歯
歯の表面が白く濁って見えますが、まだ穴は空いておらず、痛みなどの症状もありません。
適切なブラッシングやフッ素塗布により、歯の再石灰化を促すことで治癒します。
この段階では、歯を削らずに治すことができたり、削る場合でも麻酔を使わずに削る量を最小限に抑えて治療ができたりします。
詰め物(レジンなど)で修復します。
歯に穴が空き、しみるなどの自覚症状が現れます。進行が早くなるため早期の治療が重要になります。
局所麻酔を行い、範囲が狭ければ詰め物で修復します。
むし歯が広範囲な場合は、型を取り詰め物または被せ物で歯の機能を回復します。
詰め物・被せ物などの修復物の材料には様々な種類があり、保険範囲のものと保険外のものがあります。
熱いものでもしみたり、刺激を与えなくても激しい痛みが生じたりする場合があります。
むし歯の部分を取り除き、神経の処置を行います。神経を少しずつ取り除き神経が入っている歯の内部(根管)をきれいにする根管治療を行います。むし歯の範囲にもよりますが、根管治療後は土台を立てて、被せ物をします。
被せ物や土台には様々な種類があります。
C3で一度痛みを感じますが徐々に寛解して痛みを感じなくなるとC4へ移行します。この段階では歯根の部分までむし歯菌が侵入しています。痛みを感じるほとんどの神経が壊死しているため痛みをほとんど感じません。放置するとやがて激痛が生じます。炎症が強く出ていると麻酔が効きにくく、処置に苦痛を伴います。動揺が大きく出てくると歯を保存することも難しくなってきます。
症状にもよりますが、根管治療を行うことで保存できる可能性もあります。広範囲のむし歯で動揺も認められると抜歯となる場合もあります。その前に処置してあげることが必要となってくるでしょう。