高齢者歯科
高齢者歯科
現在、医学の進歩により我が国では超高齢化社会を迎え、今後も高齢者の数は増えていきます。それに伴い、何らかの基礎疾患(持病)をお持ちのご高齢の方も急増しています。平均寿命は毎年、更新され、現在では男性80歳、女性87歳となっております。しかしながら、健康寿命はそこまで延びていません。すなわち、平均寿命と健康寿命の差、「不健康な期間」が縮まっていないというのが現状です。この期間は、生活の質の低下を伴い、口腔内も二の次になりがちです。持病をお持ちの方は、口腔内環境を整えることで誤嚥性肺炎やその他、全身の病気の悪化を予防することが可能です。よく噛むことは認知症の予防にもなると言われており、よく噛めるようにするためには定期検診を受け、口腔内環境をチェックする必要があります。また、治療に関してもご相談いただき、お身体のことを考慮しながら最善の治療をしていくお手伝いができたらと思います。
年齢を重ねるとお口の中にも様々な変化が現れます。
加齢とともに口腔内の環境は変わっていきます。いつまでも健康でありたいと考えるのはどの年齢の方でも考え方は同じだと思います。ただ、やはり歳を重ねると若い頃とは違い、衰えていく部分もたくさんあります。お口の中だけではなく、全身状態においてもこのことは言えます。私が今までお会いしたご高齢の患者様で口を揃えたかのようにお話しされるのが、「今更お口の中をきれいにしてもしょうがない」と仰っておりました。むし歯などの歯科治療は痛みを伴うため治療が必要となってきますが、口腔内のメンテナンスは二の次とされているような印象を受けます。デンタルIQを上げることは、全身の病気を悪化させないことだけでなく、QOL(生活の質)の向上にもなりますので定期検診はとても重要となってきます。
基礎疾患をお持ちの方が歯科受診をされる際に、制限があるからと受診を懸念しがちですが、近年では医療機器や医療技術の進歩により、以前より安全かつ安心して受診できるようになりました。
生涯にわたって笑顔を絶やさないようにお口の機能を維持することは、高齢化社会における歯科医療の大きな役割といえます。
歯科治療を開始する前に全身状態や疾患の程度を把握し、治療計画を立てます。
問診にて現病歴、既往歴などを記入していただき、お薬手帳も拝見させていただきます。
必要に応じ、かかりつけの医師に問い合わせを行い、病気の種類や重症度、現在服用している薬などについて情報提供を受けます。この医療連携は、抜歯などの侵襲の高い処置がどこまで行えるかを評価する際にとても重要です。
全身状態が悪い方や重症度の疾患を有する方の治療は、全身管理のトレーニングを受けている歯科医師が担当します。
当院では足の不自由な方や車椅子の方でも安心して通院できるような設計となっております。完全バリアフリーのためストレスなく診療室まで行くことが可能です。